現在の映像制作において必修科目とも言えるのがインタビュー。
プロモーション映像から会社紹介映像、採用向け映像など、ドラマ作品を除いてインタビューのない動画はないと言っても過言ではありません。
特にビジネスにおいて企業の魅力を顧客や就職希望者にダイレクトに届けるためには、インタビュー映像の存在は必要不可欠でしょう。

私たちが普段何気なく見ているCMやプロモーション動画は無数にあり、その中で印象に残るものと残らないものがありますよね。
その決定的な違いは何でしょうか?

その秘密は、たった1つのキーワードに隠されています。
この記事では、印象に残る動画を作る上で欠かせない要素と、それを活用するための具体的な方法を解説していきます。

■ この記事から学べること

・印象に残る動画の共通点
・効果的な動画作りのために外せないポイント
・視聴者の心を掴む具体的な方法


1.印象に残る動画には「ドラマ」がある

私たちの周りには無数の動画があふれています。
その中で、なぜある動画だけが心に残るのでしょうか?

答えは簡単です。
そこには「ドラマ」があるからです。

ここでいう「ドラマ」は、テレビドラマのような単なるフィクションではありません。

それは「変化」のことを指します。
人々の心を動かし、記憶に刻まれる動画には、必ずこの「変化」という要素が含まれているのです。

2.「変化」が生み出す感動のメカニズム

なぜ「変化」は私たちの心を動かすのでしょうか?
それは、私たち自身の人生とリンクするからです。

人生は変化の連続です。
現状を変えたいと思いながら、様々な障害に直面し、それを乗り越えて成長する。このプロセスは、誰もが経験するものです。

この「変化」のプロセスは、私たちの日常生活にもよく見られるものです。

例えば、太っていて自信のない人がスポーツジムに通い、健康的になって自信を取り戻す姿。
誰もが見たことのあるライザップのCMはまさにこの「太っている→スリム」になる変化を描くことで、人々にインパクトと印象を残しています。

「太っている→スリム」の変化

または、たった一人で始めた小さな会社が困難を乗り越えながら、仲間を増やして徐々に成長していく物語。

「一人ではじめた小さな会社→仲間が増えて大きな会社」の変化

これらはすべて「変化」のドラマです。

現状を変えたい人が、その夢を阻む障害(対立や葛藤)を乗り越えることで最後には変化・成長していく。これこそがドラマなのです。

これらの物語に触れると、私たちは自然と登場人物に感情移入します。
その結果、動画で紹介された商品やサービス、企業理念までもが鮮明に記憶に残るのです。

3.効果的な「変化」の描き方

いざ動画を制作する際に、どうしても「当社の新商品を売りたい!」「当社のサービスを使ってほしい!」「当社のイメージをアップさせたい!」といった強い思いを抱きがちです。

もちろん、こういった強い思いを持つことは悪いことではありませんが、それをストレートに伝えすぎると、押しつけがましくなり、顧客は引いたり、目を背けたりしてしまいます。

では、どのように「変化」を描けば効果的なのでしょうか?

ポイントは、顧客の視点に立つことです。
商品やサービスをただ宣伝するのではなく、それを使う人物の変化に焦点を当てます。

例えば、

・新しい洗剤で、家事の悩みから解放される主婦の姿
・オンライン英会話で、海外の友人ができる学生の成長物語
・健康食品で、生き生きとした日々を取り戻す高齢者の姿

このように、視聴者が共感できるストーリーを通じて「変化」を描くことで、自然と商品やサービスの魅力が伝わるのです。

4.「変化」を活用した動画作りの実践ポイント

効果的な動画を作るには、以下の点に注意しましょう。

1.視聴者が共感できる主人公を設定する
2.主人公が直面する問題や課題を明確にする
3.商品やサービスとの出会いで生まれる「変化」を描く
4.変化後の幸せや成功した姿を印象的に伝える

これらのポイントを押さえ、起承転結を上手く構成することによって、視聴者の心に深く刻まれる動画を作ることができます。

■ まとめ:1つの「変化」で伝わる動画を作る

印象に残る動画には、必ず「変化」というドラマが存在します。
単なる商品やサービスの説明ではなく、その商品やサービスによって人々の人生がどう変わるかを描くことが重要です。

まずは自社の商品やサービスを使う人々の「Before」と「After」を具体的にイメージしてみましょう。そこから生まれる「変化」のストーリーが、心を掴む動画の第一歩となります。