病院やクリニック、学会などの広報・ブランディングに関わる中で、「何を伝えるべきか?」に入る前に、「そもそも何が本質的な課題なのか?」が見えていないケースが多くありました。
さらに言えば、課題だけでなく「その病院らしさ」や「本音ベースの価値観」さえも、うまく言語化されないまま制作が進むことも。
そこで制作前のヒアリングや戦略整理のために活用するため、問いを通して対話を深める「クリエイティブ課題発見ワークシート」を自分用にまとめていました。
作成していく中で、「せっかくならいろいろな人に使ってもらって、意見をもらいアップデートしていきたい」という考えが出てきたので、今回はその試作版(PDF)を、無料で公開してみます。

※病院広報や医療ブランディング用ということでワークシートの文面が医療機関向けになっていますが、内容的には業界問わず使用できるように設計しています。ぜひ医療関係以外の方や、様々な業界と仕事をするデザイナーの方も使用してみてください。
■ “課題解決“より前にある “課題発見”
「クリエイティブで病院の課題を解決したい」 ── そうした意識を持つ担当者も増えてきました。
でも実は、その前段階──「そもそもどんな課題があるのか?」に明確に向き合っているケースは意外と少ないのです。
たとえば「人が採れない」という課題。
それは本当に広報物の問題でしょうか?
もしかすると、伝えようとしている“魅力”自体が、現場の実感と届けたい人の間でズレが生じているのかもしれません。
課題解決の前に、課題を“見つける”視点こそがクリエイティブの出発点です。
■ このシートで得られること
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本質的な課題の見える化
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変化のヒントやきっかけの発見
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その病院らしさ、価値観の再認識
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関係者の“自分ごと化”と感情の整理
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ブランドとしての一貫性の土台づくり
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外部デザイナーとの共通言語の構築
■ こんな方におすすめ
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医療広報・ブランディングに関わっている方
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病院の価値や魅力をうまく言語化できないと感じている方
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制作前に“自分たちの軸”を整理したいと考えている方
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制作を「外注作業」ではなく「共創」にしたい方
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病院やクリニックと関わっているデザイナーやクリエイター
■ 課題発見シートの構成と使い方
守りと攻めの視点から考えることをコンセプトにしているこのワークシートは、「① 守りの問い→② 深堀りの問い→③ 攻めの問い」という3層構造の問いから構成されており、段階的に“気づき”を深める設計になっています。
この順番で進めることで、思考のズレや“思い込み”が自然とほどけていきます。

■ ダウンロードはこちらから
以下よりPDFをダウンロードしてご利用ください。
(A4サイズ・書き込み欄つき/印刷 or タブレット記入推奨)
📎【PDFダウンロードはこちら】(5.02 MB)
■ご自由に&フィードバックも歓迎です
あくまで試作版なので、「こういう使い方してみた」「ここ、もっとこうなると便利かも」などご意見・感想をいただけたらとても嬉しいです!
制作の現場で「考えるための問い」を大切にしている方と、ゆるくきっかけに繋がれるきっかけになればと思っています。
■ 最後に
「何をつくるか」より前に、「何を考えるか」。
この問いから、少しでもクリエイティブな発見が生まれることを願っています。